快挙!シングルスで春高が1,2位独占!! 新人大会地区予選(個人戦)速報2

 新人大会東部地区予選会(個人の部)の最終日に行われたシングルスで、2年生の安藤光希くんと根本翔太くんが決勝戦で対戦し、1,2位を春高で独占するという快挙が達成されました。アスカル幸手(幸手市民文化体育館)で行われた8月23日(土)の結果を報告します。

◆最終日(8月23日)
【シングルス5回戦】●尾上 0(19-21,14-21)2 池田(春日部共栄)=17,18位代表決定トーナメントへ
      ○安藤 2(21-5,21-6)0 山岸(草加東)=県大会出場権獲得
      ○忍田 2(21-9,21-4)0 鈴木(花咲徳栄)=県大会出場権獲得
      ○根本 2(22-20,21-17)0 若杉(春日部共栄)=県大会出場権獲得
      ●星野 0(15-21,13-21)2 柳井(久喜北陽)=代表決定トーナメントへ

【同6回戦】○安藤 2(21-8,21-16)0 倉方(越谷南)
      ●忍田 0(16-21,17-21)2 水野(越谷北)=順位決定戦で勝利し、抽選により9位で県大会へ。
      ○根本 2(21-13,21-19)0 石川(草加西)

【写真】奮闘する春高の選手たち。左から順に、忍田くん、星野くん、尾上くん。
右端は6回戦の激戦後、お互いに健闘を讃えあう根本くんと相手選手

【同準々決勝】○安藤 2(21-18,21-9)0 舟山(宮代)
      ○根本 2(21-13,21-19)0 柳井(久喜北陽)

【同準決勝】○安藤 2(19-21,21-19,21-12)1 太田(久喜北陽)
      ○根本 2(21-13,21-17)0 入江(叡明)

【同決勝】○安藤 2(21-17,21-15)0 根本=安藤くんは1位、根本くんは2位で県大会へ

 シングルスは勝ち残り5人のうち3人が県大会への出場権を獲得しました。5回戦で敗退した1年の尾上くんと2年の星野くんは、17,18位代表決定トーナメントに挑みましたが、ともに1勝した後の2戦目に敗れ、県大会へは進めませんでした。
 安藤くんと根本くんがベスト4に勝ち進んだので、2人とも勝てば春高同志の決勝になると期待が高まりました。安藤くんは初戦から準々決勝まで1ゲームも落とすことなく勝ち上がってきて、根本くんもこの日は3試合ともストレート勝ち。相手選手はいずれもファイナルゲームや激しい競り合いの末に勝ち抜いてきたので、かなり体力を消耗し、疲労の色が窺えました。
 安藤くんの相手は長身から強烈なスマッシュを繰り出す選手で、1ゲームは終始リードされる苦しい展開。しかし、ゲームポイントを握られてからよく粘り19点まで追い上げました。この粘りが2ゲーム以降に生きてきます。2ゲーム目は逆に先行して優位に進め、終盤追い上げられましたが19点で振り切りました。ファイナルゲームになると相手の体力も限界を迎え、6-2から一時6-6に追いつかれますが、9-6,16-12と次第に点差を広げて逃げきりました。
 根本くんの相手は強豪・叡明の2年生ですが、それまでの3戦と比べて明らかにフットワークのスピードが落ちてきていました。根本くんも攻め急ぐことなくしっかりとラリーを作って相手のスタミナを削っていきます。1ゲーム目は11-5で折り返した後も余裕ある点差をキープして21-13で先取。2ゲーム目は相手も粘りをみせて、6-6,10-11と前半は競り合いましたが、その後は4連続得点で14-11と逆転し、そのまま押し切りました。

【写真】準決勝から。左上:春高選手が2人並んだコートで試合。
左下:安藤くんのファイナル終盤。相手選手はかなり疲労困憊の様子
右:勝利が決まった瞬間の安藤くん

 同校対決となった決勝は、安藤くんが先行して根本くんが追いかける展開。この日5戦目で接戦の多かった根本くんの方が体力的にも苦しかったか、それまで見られなかったミスが目立ち、安藤くんが勝利を飾りました。

【写真】決勝戦から。上:右の赤が安藤くん、青が根本くん
下左:最後は女子も終了し、2人だけの世界に  下右:試合後に握手する2人

 試合と表彰式を終えて、2人にインタビュー。
🎤今の率直な感想は
安藤くん「とにかく嬉しいです」
根本くん「やっぱり悔しい」
🎤一番苦しかったのはどの試合か
安藤くん「準決勝で1ゲームを落としたとき。やばいなと思いました」
根本くん「(今日の)最初の試合(春日部共栄の若杉戦)が一番苦しかった」
🎤2人で決勝になる予感はあったか
安藤くん「大会前にそうなれたらいいなとは考えていました」
根本くん「(決勝まで)行けるとは思っていなかった。ベスト8かベスト4ぐらいかなと。目標は達成できました」

 優勝初体験で満面の笑みの安藤くんと、精根尽き果てた表情で語ってくれた根本くん。2人とも本当によく頑張りました。お疲れ様でした。

【写真】賞状を手に、左から安藤くん、忍田くん、根本くん

 小池先生のお言葉「新チームの発足から約3ヶ月、夏の厳しい暑さにも負けず部員40人で練習に励んできました。選手たちは練習の成果を発揮し、顧問の予想以上の成績を残してくれました。先日の合同練習会にてOBの皆様から学んだことも、大変力になりました。改めて御礼申し上げます。今後はここ数年果たせていない新人大会団体戦での県大会出場を目標に、気を引き締めて練習を重ねてまいります。今後とも現役生の応援を、どうぞよろしくお願いいたします」

 県大会に繫がる個人戦の地区大会(5月のインターハイ予選と8月の新人大会予選)で、春高のシングルス1,2位独占は記憶にありません。正確に調べていませんが、長らく越谷南や叡明に独占されていた表彰状なので、おそらく春高バドミントン部史上初の快挙でしょう。両君とも本当によく戦ったと思います。優勝した安藤くん、おめでとう。悔しい2位だったかもしれませんが、この一年間で根本くんはとてもシングルスがうまくなったと思います。自信を持ってください。誇るべき堂々たる2位です。
 2人のほかにも全体としてよい結果だったと評価できる大会でした。ダブルスもシングルスも、出場した全員が1勝以上しているし、全体の勝利数も47で昨年の43を上回りました。今回の結果に奢ることなく、まもなく行われる団体戦でも優勝をめざして頑張ってください。
 往々にして個人戦の結果が良いと心に隙が生じ、団体戦で苦汁をなめることがままあります。昨年は越ヶ谷高校に足元をすくわれて悔しい思いをしました。あのときのことを思い出してください。ライバル校は個人戦で負けた分、打倒春高を目標にして挑んでくるのです。その挑戦を跳ね返してこそ真の実力校といえるでしょう。さらなるレベルアップを目指してください。

 応援席での裏話を一つ。準決勝で安藤くんが勝った直後のこと。私の隣にいた久喜北陽のある保護者が、こんな言葉を口にしていました。
 「いい子だな、安藤くん。あの子の性格なら、ほんとはガッツポーズしたいんだろうけど」
 おそらく中学時代から安藤くんをよく知っている方なのでしょう。控えめに小さく拳を握っただけだった安藤くんに、大人になったな、成長したなというやさしい響きが込められていました。今は子どもの頃から知っている親御さんも多い。たくさんの目が君たちを見ています。自校の顧問や仲間からだけでなく、他校の応援者からもバドミントンを通じて人間的に成長しているなと思ってもらえるような選手を目指していってほしいと思います。
 君たちの世代はまだ始まったばかり。これからも期待しています。たゆまぬ精進を継続していってください。

【写真】右上:表彰式後にみんな何となくわらわらと集まってきて…
右下:だれかの小さな弟も入ってきて…撮影してくれたのは宮代の舟山くんかな? エライ!
左:最終的に撮れた一枚です。微笑ましい光景でした。

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