関東大会埼玉県東部地区予選会の2日目の報告です。18日の試合でベスト8に勝ち残り、県大会出場権を得ました。2日目の今日がとても大事な一日で、県でより上位をめざすためには2位以内での通過が極めて重要です。
【準々決勝】春日部 2-1 春日部共栄
複1 ○岡田[3年]・城[3年] 2(21-8、21-12)0 鎌田・池田
単 ●栗原[3年] 1(21-19、19-21、12-21)2 中谷
複2 ○葭葉[3年]・安藤[2年] 2(21-9、21-10)0 若杉・藤沼
ダブル2つは危なげなく勝ちましたが、シングルの栗原くんが接戦で第2ゲームを落としたのが痛かった。2ゲーム目までは粘り強い彼らしいゲーム運びでしたが、勝ちを急いだかファイナルゲームではミスを連発して自滅した試合になってしました。ベスト4に勝ち進みましたが、ちょっと不安を感じるスタートになりました。



【写真】左:春日部共栄戦にて第2ダブルで奮闘する葭葉・安藤組
中:同戦シングルでインタバルのあいだに栗原くんに声をかける城くんと岡田くん
右:60期の荒井くん、68期の太田くんも応援に駆けつけてくれました。
【準決勝】春日部 1-2 草加西
複1 ●葭葉・安藤 1(22-20、16-21、12-21)2 芦名・蒲倉
単 ○栗原 2(21-16、21-6)0 小林
複2 ●岡田・城 1(21-8、14-21、17-21)2 鳥屋尾・小町
一年前の同大会で、春高は第2シードながらベスト8で草加西に敗れてしまい、苦汁をなめさせられた相手です。今年は戦力的にも優位が予想されるので、ぜひリベンジを果たして決勝に駒を進めたいところです。
第1ダブルは相手がエースダブルを起用して勝負に出てきました。葭葉・安藤組もよく奮戦し、第1ゲームは相手のミスで接戦をものにしました。しかし、2ゲーム目から徐々に相手の攻撃力が優るようになり、健闘するも及びませんでした。
シングルは栗原くんが本来の力を発揮して勝ち、勝敗の行方は第2ダブルに持ち込まれました。進行上の申し合わせで、栗原くんが1ゲームを先取した時点で第2ダブルが始まりましたが、スタートは岡田・城組の気合いが相手を圧倒し、相手も二人の気迫に押されたかのようにミスを連発して大差でとりました。しかし、1ゲーム目を楽に取れたことで逆に心に隙が生じてしまったのでしょうか、2ゲーム目以降は春高の方がイージーミスを連発して、無念の逆転負けを喫してしまいました。相手も終始簡単なミスが多く、自分たちがきちんとラリーを繋いでいれば十分に勝てる展開だっただけに、非常に惜しまれる結果でした。春休みになってからペアを組み替えた経験値の少なさが、大一番で露呈してしまったかのようでした。



【写真】草加西戦より 左:第1ダブルの葭葉・安藤組。第1ゲーム19-19の緊迫シーン
中:シングルで大差をつけ優位に展開する栗原くん
右:第2ダブルでスマッシュを打ち込み攻撃する岡田・城組
【3位決定戦】春日部 2-1 越ヶ谷
複1 ○葭葉・忍田[2年] 2(16-21、21-13、21-18)1 長谷・萩原
単 ●栗原 0(12-21、12-21)2 安田
複2 ○岡田・安藤 2(21-7、21-8)0 四戸・池田
流れを変えるためか、春高はダブルスを従来のペアに組み替えて挑みました。越ヶ谷も、今の代になって最初の夏の団体戦(2複3単)でベスト8で負けた相手。ここでも選手たちはリベンジの気持ちが強かったと思います。
第1ダブルは、奇しくも前述の団体戦で負けた時と同じペアとの対戦になりました。前回は接戦ながら0-2で敗れ悔しい思いをしましたが、今回は1ゲーム目を失いながらも闘志は衰えず、2ゲーム目を奪い返すとファイナルは一進一退の白熱した展開。どちらも2点差以上は離されない手に汗握る攻防となりましたが、16オールから最後は相手がミスを連発して競り勝ちました。
シングルスは今大会、いまひとつ調子の上がらない栗原くんがストレートで落としてしまいましたが、第2ダブルは本来のペアに戻ってコンビネーションも冴え、第1ゲームから相手を圧倒。第2ゲームではラブオールから14点を一気に連取する圧巻の戦いぶりで圧勝しました。
準決勝の敗戦が尾を引かなければと危惧しましたが、選手たちは思いのほかしっかりと気持ちを切り替えていたようでした。いい内容で一日の最後の試合を締めくくれたのはよかったと思います。



【写真】越ヶ谷戦から 左:第1ダブルでファイナル18-17の場面
気迫で対峙する葭葉・忍田組
右上:第2ダブルで相手を圧倒する岡田・安藤組(手前)
右下:越ヶ谷に勝利し、挨拶を終えて
個人的な感想ですが、団体戦でよい成果を挙げるには何が大事か、ミーティングなどを通じてメンバーでもう少し意思を確認し合うことが必要かなと感じました。とくにダブルスは、自分がだれと組みたいかより、チーム全体として最大の力を発揮できるためにはだれと組むのがよいか、大局的な視野で考えてほしいと思います。個人の希望よりチームの勝利。競技は違えど、団体戦では“One for All”の精神が求められるのです。そのことをしっかり認識してほしい。
それと、バドミントンの団体戦は「第2ダブルに自信が持てるチームが強い」ともいわれます。第2ダブルまで回せば勝ってくれるという信頼感が、さらに第1ダブルやシングルで戦う選手を勇気づけ、思い切ったプレーができるものです。試合に向かう時には誰しも内心では不安を抱えているものです。でも、ハッタリでもいいから仲間に「(俺に)まかせろ」と言って安心感を与えられる心の強い選手が増えていってほしいですね。みんなでハッタリくんになりましょう。
県大会まで一週間ですが、越ヶ谷戦はいい試合ができていたと思います。君たちは決して弱くない。3年生は最後の団体戦になるかもしれません。後輩に少しでもいい試合を見せてあげよう。そんな思いで気持ちを一つにして、悔いの残らない大会にしてください。最後までチームとしての目標を諦めるな! 可能性のある限り挑戦しよう。頑張れ、現役諸君。