【2日目(3月25日)】
 この日も予定通り13:00から練習開始。体操やフットワークで軽くウォームアップをしたあと、中西コーチは最初に全員を集めて、これから行うフットワークの動画をスマホで見せてから練習にはいりました。中西コーチはレギュラー選手だけでなく、参加した28人全員の練習に目を配り、時にはグループごとに異なるメニューを提示しながら進めてくださいました。大変ありがたいことで、感謝いたします。
 この日のリポートは、レギュラー組の練習メニューを時系列で報告させていただきます。

13:15  前後のフットワーク
 利き足(右利きは右足、左利きは左足)を前にして構える(この後の動きは右利きで記します)。
→後方に左・左・右足ステップ→右・左・右ステップでホームポジションに戻る
→もう一度、後方に左・左・右足ステップ→右・左・右ステップで前方に飛び込んで叩く
 最初に左足で2度ステップするのがポイント。反復練習でこのフットワークをしっかり体得したい。25秒動いて20秒休憩を10セット。結構息が上がる選手もいました。

13:30  基礎打ち ドライブ、ドロップ&ヘアピン、クリアー、スマッシュターン。

13:40  3対3のフリー
 9人1グループで全面使用。前衛1人、後衛2人の3人1チームとし、11点先取の勝負をしながら3チームが交替しながらフリーに打ち合う。ゲームの要素を入れながら進めたので、部員も楽しみながら練習への気持ちが盛り上がっていったようでした。

13:55  手投げトスノックによるヘアピン
 2人1組で半面使用。動き手がフォア奥シャドースマッシュ→対角線前にトスされた球をストレートのコースにヘアピン。数セット実施。その後、対照となるバック奥→フォア前ペアピンも。

14:10  手投げトスノックによるロブ
 上記ヘアピンをクロス・ロブに変えて。

14:25  手投げトスノックによるネット前プッシュ
 2人1組で半面使用。ネット前にトスされた球をストレートのライン際にプッシュする。
 このとき中西コーチは、ラケット面を立てて「ラケットの面を(相手に)見せて」打つことを強調。ヘアピンとの違いが相手にわかりにくくなるようなラケットワークを丁寧に説明してくださいました。とても重要な解説だったと思います。

[写真]左:最初に面の作り方を教わり 右上:中西コーチがトスをあげてみせて

右下:その後に自分たちでトスを上げてプッシュ練習

14:40 シングルス用2対1 攻撃力強化(3分交替)
 全面使用。1がクリアーとスマッシュで攻撃。2はオールロングでレシーブ。1がより強いドリブンクリアーで攻めることが肝要で、ドリブンクリアーによる攻撃力をつけるにはよい練習。

14:55 同 守備力強化(3分交替)
 1がレシーブで守り、2がスマッシュとつなぎ球で攻撃する。1のスマッシュレシーブはネット前に落とす。このときのレシーブの際の面の作り方と腕の使い方を丁寧に説明していただく。

15:15 同 オールショートでつなぎ力強化
 全面使用のオールショート。2はヘアピンとロブで1を動かし、1はドロップとヘアピンでひたすらつなぐ。粘り強くラリーを続ける。

15:40 ラケットノックによるオールレシーブ(2分交替)
 全面使用。中西コーチ自らノックしてくださる。ゆるめのスマッシュとプッシュを不連続でノックし、それをひたするレシーブする。
 並行して別のコートで全面を使って1対1のオールショート。動き手は後ろ2箇所と前1箇所の3箇所から、指定された前1箇所にすべて返球する。2組4人で実施。

[写真]左:中西コーチのスマッシュノックをレシーブ

右:ノックを出す中西コーチ。一人でノックを上げる技術は素晴らしい!

16:30 シングルゲーム
 15点2ゲームで実施。密で慣れない練習のあとだったので、結構バテた選手もいたようだった。

 2日目はシングル用の練習メニューが中心でした。部員数やコート数の関係で、春高ではどうしてもダブルス中心の練習になりがちですが、団体戦で勝ち上がっていくためにはシングルスの強化が必須です。その点でも、とても学ぶところの多かった練習だったと思います。感謝の気持ちを忘れずに今回の貴重な体験を今後の練習に生かし、ぜひ4月からの大会で成果を発揮して中西コーチによい報告を届けられるようにしましょう。
 最後に、今回中西コーチを招いてくださった関根務副会長から「季節の変わり目のこの時期は、シャトルが微妙に変化するので、大会では慎重にシャトルを選んで試合をするように」という実践的なアドバイスが伝えられました。

 個人的な感想ですが、中西コーチがラケットの面の作り方と構えの重要性を繰り返し説いてくれたことはとても意義深いことだと思いました。伝統的に春高の選手たちに共通する技術的な課題と感じていたので、その忠告を忘れずに練習に励んで、改善していってほしいと思います。
 練習の合間に、積極的に質問に行く選手も数名いました。これはとてもよいことだと思います。自ら進んでわからないことを解決しようとする向上心は、バドミントンや部活動に限らず、いろいろな面で自らを成長させてくれる力になります。より強い球を打つにはどうしたらいいか、前衛でのミスショットを減らすにはどんなことに気をつけるべきか、接戦の試合で緊張しないためにいい方法はないか。経験豊富な人でなければ答えられないこともあります。少しでも機会を捉えて吸収していこうとするいい意味での貪欲さは、多くの部員が見倣ってほしいですね。

[写真]左:クリアーの打ち方を教わる田坂くん 右:栗原くんの質問に答える中西さん

 少し苦言も呈しておきます。ぜひ教えてくれる人の心情も考えて行動できる選手になってほしい。練習の終了後に中西コーチに質問する時間も設けられましたが、自分たちの着替えが終わってから質問を訊きに行くのは、指導してもらう者の姿勢としてどうなのかなあ。指導者もお疲れだと思うので、なるべく早くアドバイスを聞きにいくのが適切な判断ではないでしょうか。そのあたりは相手の立場も考えて、その場にふさわしい行動ができる人になれるよう、切に願っています。
 実り多き春となりますように。

[写真]最後にみんなで記念撮影。中西コーチ、2日間ありがとうございました。

中西コーチ特別練習会を見学しての周辺的補足感想記(記・小髙35期)

 あれは、1997年夏、とてつもないことが起こっていたのでした。

インターハイで男子・上尾高校、女子・埼玉栄高校が優勝。なんと私たちの大先輩でもある関根先生、加藤先生が両校で監督でそろって優勝。

 バドミントンマガジンの特集記事が掲載されもしました。(私は大学卒業以来8、9年ぶりにバドを趣味として再開し始めたちょうどその夏でしたかね~

 いきなり、バド界のビッグニュースに触れるとともに、興奮して個人的にも一気にバド熱が戻ったのを覚えています)。そんな上尾高校のエースが中西洋介さんであり、その後選手時代の活躍だけでなく、昨年度まで日本代表のコーチでも長い間活躍されました。

 今回きっかけは、現役生が本年1月下旬の東部支部大会にて団体優勝等の活躍っぷりに対して

OB会連絡グループの中で話題にしていたところ、関根さんが動いて下さり案を検討して小池顧問にご提案された流れが有ります。

 中西洋介臨時コーチの経歴等は本ホームページ飛永さんの投稿をご覧ください(開催のお知らせ1についての投稿にプロフィール詳細が載ってます)。指導してくれた練習メニューも報告投稿記事に詳細が有りますので、今後の練習に生かしたりしていく最高の財産を頂けたと思っています。

 初日23(日)は全時間見させていただき、第2日の25(火)は1時間ちょっと終盤だけ寄らせて頂きました。飛永さんの記事に有るように、中西さんが常に動き回ってくれて、全部員のコートに常に気を配っていられたのがとてもすばらしく、基本の動作やその中でも工夫がいるスキルも織り交ぜられていました。また、全練習エリアでの生徒の配置までも考えたメニュー構成を柔軟に対応されていたように思います。

 今後の通常練習内でも、ネットとコート数(2面とか4面とか)の常識的な使用方法にこだわらずに、普段練習でも、必要な基本スキルを向上させる為の効率的な練習をすることができる事をつよく感じさせられました。

 トップレベルのコーチが繰り出すシャトルでノックを受けたり、ゲームに混ざってもらうことができた生徒の真剣なまなざしや、全部員の、のめりこむ感じの姿勢には充実した時間を体験できているであろうことにこちらも感動的な経験をすることができました。これらの体験をどう生かすか。のめりこみ、工夫して盛り上げ、自分たちから互いに高めていくことがどうできるかが個人だけでなく、バドミントン部としても、今後のさらなる成長にかかる大事なポイントではないかなと思います。

 中西コーチの終始エネルギッシュな行動に対し、部員はまだまだ積極性や集中力、持続性、雰囲気作りは大いに成長課題が有るとも感じられました。

 中西コーチ、そして関根さん、有難うございました。私も微力ながら顔を出させていただく折には応援パワーを高めていければと思いました。               (小髙直行)

1997上尾優勝関根さん、埼玉栄優勝加藤先生バドマガ

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